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佐賀県・唐津焼(陶器)

土と手仕事を重視し、多彩な表現をもつ唐津焼。茶の湯の世界では「一楽、二萩、三唐津」と呼ばれるように、茶陶器の名品三指として愛されてきました。起源は諸説あるものの、発祥はなんと室町時代。その後、華麗な文化が花咲く桃山時代に行われた豊臣秀吉の朝鮮出兵の際、連れ帰った朝鮮陶工の力で全国へ発展しました。多彩な釉薬、筆による描画、蹴り轆轤(ろくろ)での成形や登窯(のぼりがま)での焼成は、どれも日本初の技術だったそう。

現在唐津市に点在する約70の窯元には大きな会社は一軒もなく、自ら土作りから焼成まで手掛ける小規模の窯元が中心です。日々それぞれの感性と技術と磨き合いながら、切磋琢磨しています。

伝統と革新の狭間で、鏡山窯の井上公之さんが重視しているのも手仕事です。「例えば軽やかさと重々しさという相反する感覚を自在に作り分けるため。あるいは炎が生み出す風合いを表現するため、手仕事は不可欠です。魅力ある素材感に自信を持つ反面、反復生産や納期の短縮、コスト削減など不得意な面も。しかし400年を超えても常に実用の器であり続ける唐津焼の魅力を伝えるため、今回は私たちのチャレンジという気持ちで取り組んでいます」

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